また逢う日までなくした本 時 人
また、この聖歌を歌った。死者を前に歌うこの聖歌。
いつか私はこの歌を歌われる側に回る。その日まで、私はどのように生きるのだろう。
私は過日亡くなった父の書斎から借りた本をなくして、まだ見つからない、大塚久雄の「共同体の理論」
手探りで、忙しく、先が見えなくなり、イライラして、そのなかで、どこかに消えてしまった。
生きる質、これでいいのだろうか。それを父が問いかけてくれているのかもしれない。
今、この街の時の流れで、人のつながりの中で、なにができるのだろう。
いつか私はこの歌を歌われる側に回る。その日まで、私はどのように生きるのだろう。