移り行く風景、前後に広がる
珈琲の煙
私が始めて珈琲を飲んだのは
大学生になった時だった。
珈琲牛乳の美味しさ甘さを今でも覚えている。周りにいた学生達の溢れる笑顔に囲まれながら
私には、この世は抑圧と不条理が溢れ、そこを切り裂いてゆく力が欲しかった。
刀の鋭さと単純な甘さは表裏一体だったのかもしれない
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あるバランスよく若い家族と老世代がバランスよく住む街の珈琲店に入り、珈琲を飲んだ。甘さより珈琲の豆を味わう。
子供と老人達を見守るような風景が店の窓から広がる。
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不条理も抑圧も深く見れるようになり、刀の切り裂く血を見れるようになったが
まだ、刀を持つことはやめない、
ただ、豆の味わいが心地よい。きっとまだ先はある。