東にありて

 西を見て、遠き東にありて我、筆をとる。

 無情を、思いながら、汝の審美眼、甦らんことを。

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 鎌倉は、源氏や北条の物語で狂騒している。ふと平家物語の番組を見ていた。

 おごりたかぶる貴族の世を変えた平家、その良心である平重盛の有り様を見るにつけ、

 鎌倉の狂騒にふと虚しさを感じる。遠くにありし、友よ

 無情を、思いながら、汝の審美眼、甦らんことを。